まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
© T. Codd

未明なイヌホオズキ類 ※

未明なイヌホオズキ類 ※ トップ
ナス科
ナス属
Solanum sp.

※該当が存在せず、同定不能
※千葉・東京・神奈川・宮城(仙台)で見かける典型的なぷりっ萼くねっ小果柄なタイプとは別の性質の、「テリミノイヌホオズキ群」内のひとつではないかと思っている
花が大きく1cmから1.3cm程度。この時点で、テリミノイヌホオズキとして認識されるサイズをはるかに逸脱し、イヌホオズキ類では最も大きい方になる。
草丈は30cmから50cm程度。スタイルはスマートで生育場所の都合上、葉は少し小振りな場合が多い。とはいえ一株でこんもりと枝を分けて立っている丸い株もある。緑色が濃く渋味のある色茎は全体が濃く、紫に染まり結構目立つ。全体的に色が濃く渋いのは結構大きな特徴。葉の脈等も紫に染まる。若い葉の裏を見ると脈部に紫がやや強い。
大きめでだぶついている広い花冠と全草の黒渋い色合い、卵球形でふけ状斑点のある果実、極めてはっきりした果序で「これ」であること自体は捉えやすい種類。
葉の表面、葉の縁、茎や花柄等ほぼ全草に渡ってまばらに「(」状の伏した白い毛が生えている。
若い果実にはふけ状表面に斑点がある。熟す直前あたりにかけて果実には、多少はつやがあるという程度。テリミノイヌホオズキ同様中が熟すのはわりと早くすぐ柔らかくなる。また、同じ理由からと思われるが熟すと萼から果実部だけ取れ落ちるのが普通。

都市部に適応している模様。千葉エリアや都内では、道路脇で見られるイヌホオズキ類の中ではこれが最も多い。幹線道路脇なんかの路側帯周辺でも出ている。
なお、環境がうまい具合に作用して寒く日の短い時期まで残ると、全体が黒紫になる。若い葉の裏側だけでなくすべての葉が全体に黒紫になる。ただし、花は裂片先端付近くらいだけに紫が入る程度。果実は逆に黒熟がゆっくりになり薄い色(赤紫)を長く経由するようになる場合が多くなる。植物体全体でアントシアニン系の色素が要りようだからだろうか。

思索

イヌホオズキを彷彿とさせる色合いと総状花序、そしてわりと多果。球状顆粒が全くなく種子が2mmとかなり大きく数も少ない。そして花冠の太った星を思わせるくらいに広い裂片。テリミノイヌホオズキを思わせる丈とふけ状斑点の程度。
イヌホオズキ類の中でもテリミノイヌホオズキは整理されておらず「テリミノイヌホオズキ群」扱いなので、その中に既に居る種のひとつだろうか、それともテリミノイヌホオズキと何かの雑種だろうか、それとも…まだ認識されていない別種だろうか。

現在整理されているイヌホオズキ類には該当はなく、広い花冠の雰囲気と球状顆粒がないことと果序から、よく観察しない人には単にイヌホオズキかなと誤認されてこれまできていると思う。

なお、イヌホオズキ類ではわりと複数種がそばにまとまって生育している場合があるので別に意味はないのかもしれないが、こちら方面での典型タイプのテリミノイヌホオズキがそばにある場合が結構多い。

全景と花序・花の様子

未明なイヌホオズキ類 ※ 全景 未明なイヌホオズキ類 ※ 全景 未明なイヌホオズキ類 ※ 全景
未明なイヌホオズキ類 ※ 全景 この仲間の中では色と雰囲気で分かりやすい種類。こうして撮っても花がしっかり目立つ点は、撮影する際にはありがたい。(カメラにとっても、ピントを合わせやすい模様。)

イヌホオズキ 花 未明なイヌホオズキ類 ※ 花 未明なイヌホオズキ類 ※ 花の後ろ
花数が7から10程度と多めな場合が多いので花序は分かりやすい総状になり互い違いのムカデ状になる感じで、しかも小花柄同士の間に軸がはっきり発達して間隔ができている場合が多い。ただ、「散状」としてあるものも構造自体は実質同じため、どちらかというと印象で見る必要がある。
花冠は平開し横を向いて咲いている。裂片はかなり太身で基部まで裂けずだぶついていて、また、見かけ上厚手に見える。
葯は大きく長さ2mmあり黄色がよいアクセント。花冠の基部の星型の黄色と一緒に、結構目立つ。

葉と茎の様子

未明なイヌホオズキ類 ※ 葉と果実 葉形がシンプルになりやすい。全縁が多く、あとは多少弱い波状になる程度。(なお、イヌホオズキは全縁とされるが、周辺ではイヌホオズキの全縁個体を見ることはまずない。)
見た目厚手。(実際に触ると柔らかく薄いのだが。)
色が濃い分、短毛が結構目立ち肉眼ではざらざらした印象。中部の大きく整った葉は6cmから8cm程度が普通だが環境により結構変わり、4cm程度から10cmのものまで見られる。
脈は特に基部側で紫褐色になる個体が多い。特に若い葉で脈等がよく染まる。
茎は大抵全体が濃くなっている。黒紫から紫褐色。
写真はついでに熟した果実と若い果実も写るようにした。各部イヌホオズキ風なのに反してふけ状斑点が見られるのが大きな特徴。

果実と種子の様子

未明なイヌホオズキ類 ※ 若い果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実期の萼 果実は横から見ると球体ではなく卵球体なのがすぐ感じられる。
果実期の萼は太い裂片のずんぐりした厚ぼったい星型でやや裂片が持ち上がる。仲間の中では最も整った図形だと思う(私が最も好きなのはぷりっと丸くなったテリミノイヌホオズキの萼だが。)。
仲間の中では最も切れ込みが浅いと感じる。

未明なイヌホオズキ類 ※ 果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実
未明なイヌホオズキ類 ※ 果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実
基本的に数が多く7から10程度、付き方ははっきりとした総状になる。
果実サイズは7mmから8mm程度。極端に小さくなく、大きくもなく。
横から見ると卵球体で、萼は仲間の中で最も裂片が太く極端に太った星型で裂片の形状は半円から広卵形、やや見かけ上厚手になり緩やかにはっきり反る。ただし強くは反らない。
若い果実の表面には、少数のふけ状斑点がはっきりある

追加分(より詳細)と種子の様子

未明なイヌホオズキ類 ※ 若い果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実
こうして見ると一見、イヌホオズキを彷彿。
未明なイヌホオズキ類 ※ 果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実 未明なイヌホオズキ類 ※ 果実のふけ状斑点
未明なイヌホオズキ類 ※ 果実期の萼 卵球体ベース、ふけ状斑点、太った星の萼。
緑の若い果実に模様のように見えているくすんだ暗い色は、果皮が透けているため見えている種子によるもの。

未明なイヌホオズキ類 ※ 種子 球状顆粒はなく、扁平なごま形の種子は長さ2mmと大きく、イヌホオズキクラス。種子数は30から40程度と少ない。この辺りはイヌホオズキのよう。
熟すのが早い分、テリミノイヌホオズキ同様潰す時に非常に酸っぱ臭い(トマトの臭いを、巨峰の皮をしばらく置いた匂い(やや腐敗臭)と合わせた感じ)なので注意…。中を見たい場合、匂いが苦手な方はまだ真っ黒ではないものを使うとよい。(酸っぱさは強いが匂いの質的にまだ我慢できるはず。)

未明なイヌホオズキ類 ※ 種子 未明なイヌホオズキ類 ※ 種子

花確認:
2006(F7)(F8)
2007(F1)(F2)(F3)(F4)(F5)(F6)(F7)(F9)(F10)(F11)
2008(F3)(F4)(F6)(F8)(F9)(F10)(F11)
2009(F9)(F10)
2010(F11)
2011(F6)(F7)
2012(F8)
実確認:
2006(C7)(C8)
2007(C1)(C2)(C3)(C4)(C5)(C6)(C7)(C10)(C11)
2008(C8)(C9)
2009(C9)(C10)(C12)
2010(C1)(C11)
2011(C7)(C8)
2012(C8)
スポンサーサイト






上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。