まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
© T. Codd

ブタクサ

ブタクサ 全景
キク科
ブタクサ属
Ambrosia artemisiifolia L.

雄花花序は全体が総状で7cmから20cm程度になる。更にひとつひとつの塊は頭花で小さな花が数個集まって笠の下に納まっている。頭花は笠の大きさで4mmから5mm程度。草丈は50cmから1.5m程度で、環境にもよるが70cm程度のものが多い。
茎や葉柄に長めの目立つ軟毛が密生し暑苦しい
上部までよく分枝し、花の最盛期にはかなり上の方の枝が異様に長く斜上して全景の撮影をしづらい。
葉はヨモギとキバナコスモスを足したようなちょっと洋風でスマートな感じ。図形的にきれいな印象がある。4、5段目あたりまでは十字対生し、途中から上は互生する。

場所により段々減ってきているところも。原因は、もちろん開発で場所がなくなっている点もあるが、遅れて帰化してきたブタクサハムシの影響も大きいと思う。こちらのエリア周辺にもかなり大量にいて、食害され葉脈だけが筋状に残されて黒くなって枯れかけている個体も多い。(→すぐ近所ではブタクサがかなり珍しくなった。)

植物とのつきあい方に悩む

撮影中に人に話しかけられるとちょっぴり困る草でもある。名前を聞かれた際「ブタクサ」の名を答えると、ただそれだけで憎そうな目で見られるのはちょっと悲しい。
かといって撮影中の私のかっこというか道具の完備状況からして「さぁ、何の草でしょうねぇ?」ととぼけるのもどうか…。

もちろんブタクサの花粉症の人にはものすごい大変な思いをされてる方もいるわけで、憎く思う気持ちはよく分かる。
が、そもそも、アレルギーというのは人体が勝手に過剰ないし誤認の反応をしているだけであって、ブタクサ的には、わざわざ「人なんか」にアレルギー反応を起こさせるために大切な花粉を撒いているわけではなく、風媒で自分たちの受粉のために行っている。

そうかと言って、風媒では、アレルギーの人は近寄らなければいいじゃないとか単純な話でもなく、こういった植物とはどうつきあっていくのがよいのだろうと思ってしまう。
まぁ、アレルギーが発生するのは現代人の生活が原因だと言われているわけで、根本的にはそちら(つまり自分たち)をどうにかすればよいのだろう。

…ヨモギもブタクサ同様に秋のキク科花粉症の原因となる植物であるが、食べたり何かしら利用目的があるせいか、花粉症の人ですらそれほど忌み嫌うような反応を示さない。

全景と上部(花序周辺)

ブタクサ 全景 ブタクサ 全景 ブタクサ 全景 ブタクサ 全景
ブタクサ 全景 ブタクサ 全景 ブタクサ 全景 ブタクサ 全景・花序
ごちゃごちゃしている上に最盛期は花序の枝がやたら長くなるので、せっかくのきれいな形の葉とつんと伸びた雄花花序をともに収めた全景は撮りづらい。

雄花

ブタクサ 雄花序 ブタクサ 雄花序 ブタクサ 雄花花序 上部でよく分枝して花期に急に斜上して伸びている枝の先に総状についた雄花花序。緑だがつんつん立っているのでそれなりに目立つ。柄のある下向き笠状の苞葉の下にそれぞれいくつもの小花が集まっている。
花序は咲き進みながらどんどん伸びる。


ブタクサ 雄花花粉散布 ブタクサ 雄花花粉散布2 ブタクサ 零れた花粉 ひっくり返して裏を見ると、思ったよりは多くの小花が納まっている。ひとつひとつの小花には花弁はなく梅型の和菓子のようになっていて、やや饅頭のように平たい。表には透明の腺毛が生えている。黄色いということ以外かなり地味。
風媒花で、花粉はどんどん零れ、飛ぶ。右は零れ始めた花粉。
雄花の最盛期には辺り中が黄色くなっている場合もある。雨後はそばの道路等にも黄色い筋ができているし、手すりも黄色く粉っぽくなる。

雌花

ブタクサ 雌花 ブタクサ 雌花拡大 ブタクサ 雌花 非常に目立たない雌花。
雄花花序の穂の基部に数個ついている。苞に包まれ目立たない、二股のめしべを突き出している尖った卵体のもの。よく見ると、白い半透明の斜上毛が散生している。
雄花花序になる部分に雌花ばかりが穂になっている個体はメブタクサと呼ばれる。
嫌われるか関心も持たれないブタクサ…この小さな雌花をきちんと見たことがある人はどれくらいいるだろう。

葉と茎の様子

ブタクサ 下部の葉 葉は下部で対生し上部で互生する。
葉柄は結構長い。羽状に極端に深裂し葉身は軸にひれのようについている程度の感じ。裂片は整然と同じ斜め前方向に並び、きれいに長さが短くなるためそれぞれの先を結ぶと直線のようになり、全体が菱状卵形。
更に各裂片の縁は弱く羽状裂している。
写真で見るとそうでもないのだが、実際に草地で見ると周囲の草との対比のせいかかなり整った不思議な葉に見える。
茎はかなりはっきりした白い軟毛が密生し、暑苦しい。

幼生期の様子

ブタクサ 幼生株 ブタクサ 幼生株 ブタクサ 幼生株 出てからしばらく(晩春かせいぜい初夏くらいまで)は、見慣れていない人には何か栽培種のような印象を与えるかもしれない。

ブタクサハムシ

ブタクサハムシ ブタクサハムシ ブタクサハムシ ブタクサハムシ ブタクサハムシ ブタクサハムシ
虫。甲虫だが成虫の写真は右端だけなので、抵抗のある方は左4枚は開かないことをお勧めする。
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左はオレンジ色の卵。みんな孵ってしまって穴があるが。
青々としたブタクサには大抵20匹程度はこれがいて、一週間程度で筋と茎だけになってその後枯れる。
一番右は産卵中。
これが殖えたことと開発がこの数年に急に進んだことで空き地がほとんどなくなったことで、我が家のそばではほとんど見られなくなった。
この虫の方はどうかというと、ブタクサがなくなると別の植物につくようになった。

更にオオブタクサという植物もあり、これの花粉も同様にブタクサ花粉症のアレルゲン。ブタクサと異なりとてつもなく巨大になる場合が多い。

花確認:
2006(F7)(F8)
2007(F7)(F8)(F9)
2008(F7)(F8)(F9)
2011(F7)
2012(F8)
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