まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
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ヤブツルアズキ

ヤブツルアズキ トップ
マメ科 ササゲ属
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Vigna angularis (Willd.) Ohwi et H.Ohashi var. nipponensis (Ohwi) Ohwi et H.Ohashi

花は幅1.5cmから1.8cm程度、つる性の草本で1mから5m程度。
よく巻きつき、よく乗っかる。葉は厚めなので繁茂して被さると下はかなり鬱蒼とする。
花がかなり独特な捩れを持つため一瞬おや?と思うが、よく見れば構造は普通のマメの花。これと花が似たノアズキという植物もあるが、これらは果実で容易に区別できる。
小さめで整った形状の葉がきれいで、花もそこそこのサイズがあるので草地で一応目立つ。変形した総状花序だが同時にはあまり多数咲かず花序軸がすぐ異様に長く伸びるため、全体に間延びして見える。(時折、異様に花つきのよい個体・群落も見られるが。)

全景の様子

ヤブツルアズキ 全景ヤブツルアズキ 全景 ヤブツルアズキ 全景 ヤブツルアズキ 全景
きれいな色の花で数も極端に少ないわけでもないのだが、全体に比しての花サイズと数からいくとどうしても地味な印象。
でもやはり黄色、ぽつぽつ目立つ。

花序・花の拡大

ヤブツルアズキ 全景 ヤブツルアズキ 花 ヤブツルアズキ 蕾と花序 ヤブツルアズキ 花
ヤブツルアズキ 花 ヤブツルアズキ 花 ヤブツルアズキ 花の後ろ 大抵の個体では同時にはあまり多数咲く花序はない(同時に2、3花程度)ので気づかないかもしれないが、5から15花程度ある。
花の形状は普通の蝶形だが、竜骨弁がくるりと捩れて一方の翼弁にややくるまれているため、ちょっと変わって見える。
萼は細く鋭い。表面に短軟毛が生えるがそれほど目立ちはしない。
花序軸の上部で花序がかたまる下あたりにはかなり長めではっきり目立つ開出気味の軟毛が密生し、やたら目立つ。

ヤブツルアズキ ペアになる小花柄の基部 ぱっと見ただの総状だが、花序内の先端数花以外ではペア状につき次のペアは180度逆位置になるように段々についているのが普通。

葉と茎の様子

ヤブツルアズキ 葉 ヤブツルアズキ 葉 ヤブツルアズキ 葉
ヤブツルアズキ 小托葉 ヤブツルアズキ 葉裏の毛 ある意味特徴のない三出複葉。大抵3cmから5cm程度の小葉だが、たまに10cmになる。中ほどかやや下が極端に幅広く丸っこい、菱状卵形か卵形のものが多い。先端は摘んだ感じにすっと尖り丸くなることはまずない。
葉柄や茎にはやや下向きな開出気味の直毛が生え、目立つ。葉の表面には前方向にやや伏した白い軟毛が散生し手触りは少しざらっとした感じ。葉裏は表面よりやや短い毛がかなり密生し脈上では特に目立つ(下のセクションのセセリチョウの写真でよく分かる。)。
ただ、毛は多いはずだが実際の感触と違って見た目の印象としては割とすべすべして見える。鈍いつやを感じる。
側脈・細脈とも彫りが深い感じでしわが無骨、しかも色もしっかり濃くやや厚手な印象があり、かなりしっかりした葉という印象。
たまにツルマメのような細い葉になったり、または3つにはっきり切れ込んだ葉になったりする。
小葉柄の基部には線形の斜めに出る小托葉があり、頂小葉で一対、側小葉では葉の基部側にのみ1本ある。

果実と種子の様子

ヤブツルアズキ 若い果実 ヤブツルアズキ 果実 ヤブツルアズキ 果実 ヤブツルアズキ 果実
ヤブツルアズキ 果実 ヤブツルアズキ 果実 ヤブツルアズキ 熟した果実 ヤブツルアズキ 果実と種子
ヤブツルアズキ 種子 細い棒状で熟す頃には種子毎のくびれがほとんどない豆果。先端付近で上の筋側に少し曲がっている。一切偏平にはならない。太さ5mmから5.5mm程度、長さ5cmから6cm程度。若い時期に微毛は多少あるが目立つ毛はない。
結構ずっしりした感じ。表面は微細な皺状でつやがない。黒く熟すが、この表面の質のせいもあるのか漆黒には見えない。(極端に濃い灰色に見える。)
形は簡単に言えばインゲンのミニチュアみたいな感じの実。
種子は長い側で5mm、扁平さのない角丸四角状でかわいらしい。というかおいしそう…。これを食材として広めようという自治体もいつだったかあったが、どうなっただろうか(県内の話ではない。)。多分毒性もないのだろうが、小さいこともありわざわざ試しに食べる気にはならない。
一果に12粒程度の種子が入っている。

変わり葉の個体

ヤブツルアズキ 変わり葉個体 ヤブツルアズキ 果実 こうなると何だか分からなかったりする。つるを辿ってみれば、蕾と果実、茎の毛等で分かるが悩ましい姿。
なお、一枚目の奥の実や二枚目の羽状の葉は一緒に生えるカワラケツメイ。

虫と花

ヤブツルアズキ 蝶 ヤマトシジミ ヤブツルアズキ 蝶 ウラナミシジミ ヤブツルアズキ 蝶 チャバネセセリ ヤマトシジミ・ウラナミシジミ・チャバネセセリ。
様々な小型の蝶と、小型の蟻がよく見られる。
シジミチョウの仲間が多いが、その中でもウラナミシジミが特によく見られる。薄い灰褐色の柔らかい色で一回り大きく目立つ。なよなよひらひらと弱々しい雰囲気で飛び交ってよく吸蜜したり休んだりしている。


花確認:
2006(F9)
2007(F8)(F9)(F10)
2008(F9)
2009(F9)
2011(F9)
実確認:
2006(C9)
2007(C9)(C10)
2008(C9)(C10)(C11)
2009(C9)
2011(C9)

宮城県版のササゲ属
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