まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
© T. Codd

イヌコウジュ

イヌコウジュ トップ
シソ科
イヌコウジュ属
Mosla punctulata (J.F.Gmel.) Nakai

花は幅2mmから2.5mm程度とヒメジソより小さい。草丈は20cmから50cm程度。
頻繁に分枝して3方(メインが1本に側枝2本)に分かれる。主茎はかなりぴんとして直立する。
花は穂状で花期からバランス上長い印象だが、果実期には更に伸びてシルエットが結構変わる。
葉は対生し、葉柄は細く長め。
明るい林縁や草原によく生えている。荒れ地にも姿を結構変えて適応しているが、やや湿った場所、川のそばなんかではヒメジソと混生もする。
葉を揉むとかなり強い匂いであまりよい匂いではないのだが、枯れる頃にはやや香ばしくなり多少はよい感じになる。

ヒメジソとは、花はそっくりだが他はだいぶ印象も質も異なり、実物の場合二択での区別には迷うことはない。

全景

イヌコウジュ 全景 イヌコウジュ 全景 イヌコウジュ 全景 右も実は同じ場所の同じ緑タイプなのだが…さすがに10月中旬にもなると日当たりのよい草地だと紫味が出て渋く無骨になる。

花序周辺と花の拡大

イヌコウジュ 花序 花は、120度の範囲内くらいにやや偏ってつくものが多い。
ヒメジソと比べ花が小さい分、咲いているのは目立たない。

イヌコウジュ 花 イヌコウジュ 花 イヌコウジュ 花拡大 小さくて目立たないものの、近寄って見てみれば随分綺麗な花。下唇の先端はぎざぎざになりその付近が紫に滲んでいるものが多い。
萼にも花冠にもきらきらと光る黄色いものが見える。腺点が密な模様。

萼・軸と花序近辺の葉

イヌコウジュ 萼 イヌコウジュ 萼 イヌコウジュ 萼 イヌコウジュ 萼
萼には、密な腺点以外にも目立つ軟毛があり、花序軸は稜も面も毛が密生する。
花序近辺の葉、特に花序の直下の葉はわりと超広卵形というか長さより幅が広いつまったものになっている。
花後から果実期の萼は、上萼の裂片は中裂片も長いため全て同じ程度の長さで、各裂片の辺はやや直線的で印象としては少し長細い感じのものが多い。
よく比較に出されるヒメジソの場合、中裂片が他のものより短く広さは広卵状で3片ともそれぞれの両辺が少し湾曲して膨らみ、細長くならない。(※これらは必ずしもではなく、数を見て総合的に偏りがある、というレベル。注意。)
下萼の裂片も先端が鋭い。
なお、似ている似ていると言われるヒメジソとイヌコウジュは花がよく似ているだけで雰囲気はだいぶ異なるし、そもそも実物ではその花もサイズが異なるし葉の形状・質も全く異なりすぐそれと分かる。

ヒメジソとイヌコウジュの萼の比較

イヌコウジュ ヒメジソ 萼の比較 簡略な比較用の図。形状比較用なので毛は省略。
注意事項として…花後の肥大し始めから果実期のもので、丁度咲いている花の萼ではない。

参考にヒメジソはこちら->ヒメジソ

葉の様子

イヌコウジュ 葉 イヌコウジュ 葉 イヌコウジュ 葉 イヌコウジュ 葉裏拡大(腺点)
葉は長卵形から長楕円、ただし花序の直下等の葉は少し特殊な形状になり(右や、上のセクションの先頭画像)、綺麗に丸く幅の方が長さよりあったりして鋸歯もなかったりするので印象がかなり異なる。(この部分の葉の鋸歯数を同定の根拠にしないこと。)
基部側は円形
表面は肉眼ではほとんど分からないが微毛が密生し粉を振ったようなマットな感じで、脈を区切りにぽこぽこもほとんどしていなくてかなりのっぺり平坦。(ただし、写真にするとやや目立つ場合も多い。)
黄色いきらきらした油が浮いている。(ヒメジソにはない。)
葉裏には腺点が目立つ。(ヒメジソも同様。)
鋸歯は6から13対程度あり、ヒメジソの匂いのある通常タイプより多い。が、「鋸歯が低くて多く葉形が菱状卵形にならず長卵形かそれよりやや細身で葉を揉んでも匂いがなく葉裏脈上や節の毛がかなり短く(0.3mmから0.5mm)少ないタイプの花期の少し遅い『ヒメジソ』」とでは数の比較は役に立たない。
鋸歯が低く方向も葉の縁の向かう方向に沿った丸い感じ。(ヒメジソの通常タイプは高く粗い感じで外方向に向かっている。)

茎の様子

イヌコウジュ 茎 イヌコウジュ 茎 イヌコウジュ 茎 茎はシソ科らしく四角い。稜に白い伏した鉤状の毛が密生、面にも稜ほどではないが密生。ルーペ等で見ないと一本一本は分かりづらいのだが、かなりビロード状になっている個体もあり、毛が生えていること自体は目立つ

分果の様子

イヌコウジュ 分果 イヌコウジュ 分果 イヌコウジュ 分果 こうやって撮るとタコヤキの舟のようだが…4分果。(この中にはそれぞれ1つの種子が入っている。)
球体から網目状に筋が弱く浮き出る程度のヒメジソと異なり、筋部分を残したように逆に多角形部分がピット状にえぐるように窪み、窪んだ部分には球の表面のようになっている部分がない。乾燥黒胡椒や干し葡萄の様。
花もそうだがこの分果もヒメジソよりひとまわり小さい0.7mm程度


花確認:
2006(F9)(F10)
2007(F9)(F10)
2008(F9)
2009(F9)(F11)
2011(F9)
実確認:
2006(C9)(C10)(C11)
2007(C9)(C10)(C11)(C12)
2009(C11)
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