まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
© T. Codd

クコ

クコ トップ
ナス科
クコ属
Lycium chinense Mill.

花は1.5cmから2cm程度(1.6cmくらいが多い。)、しなやかで匍匐性のある強めな丈夫な小低木で、よく育つまでは一本で出て直立している。大抵50cmから2.5m(!)程度になる。平坦な草地では埋もれて分かりにくくなり写真で姿が分かるようには写らない状態になるが、土手では木のため横にやや突き出るように生育するので茂みでも白い枝部が結構目立つ。
まぁ地を這い放射状に拡がるか高いところからしな垂れているのが典型的な姿か。(小株ではやや斜めになりつつ立っている。)
超高密度になって生育できるため、大繁殖すると他の植物がまともに生えない場所もできる。
晩秋から早春には葉腋に『棘』があるため、不用意に触ると痛い目を見る。
敢えてする必要もないのだが一応生食も可能なものなので、ドライフルーツにせずそのまま実を食べると…全体に味はかなり薄く水っぽいが、少しだけ渋く、また遠くにパプリカから更に苦味を薄くしたような微妙な味が。これと全く同じ味の何かを実ものではないもので味わった記憶はあるのだが、何なのかどうしても思い出せない。なお、食感の方はプチトマトっぽい

とある河川の高水敷では中にある砂利道の両脇に生垣のようになっていて、しかもとてつもない密度。12月に入る頃にはクリスマスの飾りのように赤いのがたわわに…。

全景と枝の様子

クコ 全景 クコ 全景
全てクコ。土手状になっているわけではなく、クコ自体がこんもりと高密度になっている。
クコ 周囲 クコ 花と葉と枝
クコ 全景 クコ 枝の感じ 最後の写真で横に伸びている褐色のものが前年のもので、縦に上に伸びている緑のものが当年枝。

花の拡大と葉腋の棘(短枝)

クコ 花 クコ 花 シベの感じからは他のナス科の植物とはだいぶ印象が異なる。色はとても美しいやや濃い目の赤紫で、色の濃い黒紫の脈が滲んだグラデーションが渋味を演出して絶妙。何だか草地に眩しく目に沁みる。

クコ 棘状の短枝 クコ 棘状の短枝 クコ 棘状の短枝 クコ 棘状の短枝
クコ 棘状の短枝 一見『棘』に見える、早春や冬に見られる突起は短枝の幼い姿。よく見るとところどころ段がある。段の場所に葉や花がつく。先端は鋭利に尖らずやや潰れた感じなのだが、時期にもよるが硬いので押せば刺さる。
左端だけが冬の様子で、後は春から初夏の様子。基部付近や先端付近及び先端にて葉が出て一気に茂っていく。よく見ると短枝の下側には前の葉痕が見える。わずかに微笑んだような横長で細いもの。

クコ 花6裂 ついでに6裂の花。珍しいわけでもないが、こういったものは見つけるとうれしい。

葉の様子

クコ 葉 クコ 葉 クコ 葉
クコ 葉 葉形は株内でも多様。長楕円、狭卵形、卵形、倒卵形等で先は円頭微突端で、縁は上下によれて立体的で更に不整な波状にも曲がっている。基部はくさび形。柄状に細くなった部分は顕著なものからほとんどないものまである。

果実の様子

クコ 果実 クコ 果実(遠景) 相当たわわに果実をつける。

クコ 果実 クコ 果実の拡大 クコ 果実
クコ 果実 クコ 果実
クコ 果実 クコ 光が透けた果実 長さ1.5cmから1.8cm程度の長卵体でたまにうまく稔らなかった種子のせいか途中でくびれがあるものもある。多分普通の人の想像しているサイズより小さいと思う。この実を見ればナス科だと納得する。
コンパクトデジタルカメラは紫のほかこのようなヴィヴィッドな色合いも割合苦手なのだが、更にJPEG形式がこういうのを苦手とするので相乗効果でほんの少し画質を下げるだけで汚くなる。(彩度とコントラストを低く設定できるカメラの場合、コンパクトでもある程度階調を残すように対応は可能。ただしぼんやりした写真になるのでこういう目的以外ではその設定はお勧めしないが。)
最下段右のように、時期と光と果実の角度で透けて光が下に溜まっているような美しい姿も見られるが、写真にはなかなかうまく写らない。(果皮が同じように赤くなっていても中の果肉の方がしっかり液果として熟しているものしか光は透けていない模様。)

トホシクビボソハムシの食害

クコ トホシクビボソハムシ 成虫 クコ トホシクビボソハムシ 成虫 クコ トホシクビボソハムシ 成虫
クコ トホシクビボソハムシ 幼虫 クコ トホシクビボソハムシ 幼虫 クコ トホシクビボソハムシ 幼虫
この虫はちょっとやそっとではなく、大量に発生ししつこい。この株は発生確認後数週間でこの状態。大量の成虫と卵(画面内の山吹色の扁平な楕円体の粒々。)、幼虫…。独特の斑点模様はあるもの、ないもの、数の異なるもの、濃さが異なるもの…まちまち。
幼虫がまた独特で、粘液に取り巻かれた体に自分の糞を取り込んでいる。最初、何かの糞が葉にくっついているのだと思った。(黒い部分が頭側。)
この虫により秋に入ると全ての葉が失われる場合も多くこの群落も灰褐色の枝のみが残っていたが、「葉」が単なる葉ではなく短枝部分だったため、半月もすると多数の葉が叢生してまた花をつけていた。が、こんなことを繰り返していれば株も弱るので、空き地がとてつもない速度で消失していくこの情勢でいつまでもつものか分かったものではない。また、結構寒いものの一旦絶えていたハムシも新しい幼虫、卵、成虫と見られるようになった。

ミツバチの仲間

クコ 蜂 必死に花粉を集めて脚につけているので撮らせてもらった。普通に見かけるのは上段のような姿だが…しばらくすると下段の姿勢に落ち着いた。面白い。


花確認:
2006(F8)(F9)
2007(F8)(F9)(F10)(F11)
2008(F8)(F9)
2009(F7)(F8)(F9)(F10)(F11)
2010(F9)(F10)
2012(F8)
実確認:
2006(C11)
2007(C11)(C12)
2009(C11)
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