まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
© T. Codd

メリケンカルカヤ

メリケンカルカヤ 冬全景
イネ科
メリケンカルカヤ属
または ウシクサ属
Andropogon virginicus L.

(※資料は冬の様子。)
草丈は40cmから1m程度。個人的によく見かけるのは50cm程度が多い。
基部でいくつも分枝して叢生、それぞれはかなり異様にぴんと直立し枯れても倒れない。
かなり何年も生き続け、普通の草刈しか行われない場所では株元がすごいことになっている。

秋冬には全草が明るい褐色に変わりやたら明るいため他の枯れ草とだいぶ色合いが異なる上に更に小穂の柄に密生する白毛のせいで目立つ
冬の鮮やかな橙褐色の姿の方が見慣れていると思われるので敢えて先頭の写真は冬のものにしておく。

葉は一旦基部のように見える部分で茎にくっつくがその何cmも下で実際の基部がありそこまでは鞘になっているが、苞葉は鞘状になっていない。
宿根する多年草で放置すると大株になり除去しづらくなるらしい。

分布について

メリケンカルカヤ 秋の全景 メリケンカルカヤ 冬の全景 関東以西としてある資料が多いが、単に地域による調査の活発性の問題だと思われる。
少なくとも15年以上前から、宮城県中西部の住宅地内にある公園法面等各所に大群生しているのを確認している。
(特殊な環境に依存する種以外では、図鑑にしろ植物誌のような目録にしろネットにしろ、どこ以北とかどこ以西とかいう記述はあてにしてはいけない。確認できているところを書いてあるもので、目安に過ぎない。その範囲以外にはない、という意味で書いてあるものではない。)
これら二枚は宮城県のもので、同じ場所を写したもの。

全景と花と花後

メリケンカルカヤ 全景 メリケンカルカヤ 全景 メリケンカルカヤ 全景 色は明らかに地味でほとんど目立たないはずだが…これだけぴんぴん真っ直ぐ立って槍のような植物もそうそう周りにないため、生えていると遠目にも結構目立つ。
右は大きな群落。宅地内で周囲より低くなったわりと広い公園なのだが、各高い土手斜面や中の明るい草地はほとんどメリケンカルカヤ。ちなみにこの写真は宮城県。

メリケンカルカヤ 花 メリケンカルカヤ 花後 メリケンカルカヤ 花後 左は花の状態。目立たないが黄色い葯をつけたオシベがぷらぷら出ている。

花序(総周辺)の様子

メリケンカルカヤ 花序周辺 5cmから6cm程度と長めの苞葉に包まれて、小型の苞葉を持つ短い柄のある総を5本程度(※数は完全にまちまち)出していて、更にその中に一本、長い柄が出て次の段となっている。これらは一点から出て見えるように近接しているが一応段々についている模様。小さくて分からないが。
各かたまりに見えるうちの最下の苞葉にのみ、基部の下2mmから3mm程度の範囲に、2mm以内の軟毛が生える。
最下のものも葉ではなくやはり同様に総の苞葉であって、基部にはちゃんと直接小穂の群を伴う。ただし、かなり深くきっちりと包まれているため分解しないとまったく見えないし、退化した感じになっているものもわりと見られる。また、まず結実していない。

総内は、
[1]無柄で長い芒(2cm程度)のある、2mm程度の小穂
[2]小穂より2mm程度長い柄だけの構造物(6mm程度の長白毛が総状に密生。)
[3]小穂より1mm程度短い柄だけの構造物(6mm程度の長白毛が総状に密生。)
が1セットで、このうち[3]の先端が次のセットの基部になっている。
[2]は、退化小穂とされる模様。
[2]及び[3]は他のイネ科同様、背側に乗っかっている。
このセットはひとつの総で5から10程度の模様。

小穂について

メリケンカルカヤ 小穂セット メリケンカルカヤ 小穂背側 メリケンカルカヤ 小穂腹側 左から、1セットの全景・小穂の背側の拡大・小穂の腹側の拡大。
背側の苞穎は膨らんでいて猫背状、また、中央に目立つ竜骨、左右縁付近には先端側にのみあまり目立たない竜骨があり、 腹側の苞穎はやや平ら・やや窪んでいて、左右縁近くに目立つ竜骨がある。
拡大を見ると分かるように芒はどちらの苞穎でもなく内側に生えている。写真では分からないが透明膜質の護穎に生えている模様。

葉の様子・茎について

メリケンカルカヤ 葉 メリケンカルカヤ 苞葉の基部の下 葉はかなり茎(稈)に寄り添っている。基部は長い鞘となる。
茎は片側が円形、もう片側はやや角張って窪んでいて、断面がとい形(パックマン状)。
右は苞葉の基部の下。伏し気味に斜上する毛が見て取れる。
なお、ぴっちり閉じた葉鞘を下までめくるとたいてい、基部に数本、総が確認できる。さすがにこの位置のものはどの小穂のどの小花もまず結実していない模様。

種子の様子

メリケンカルカヤ 種子 1.5mm程度の長細い濃い褐色で麦茶のような色やや透ける
…味が少し気になったり。
種子も背が丸く腹が平ら。


花確認:
2008(F9)
実確認:
2007(C12)
2008(C1)(C2)(C9)(C10)(C11)(C12)
2009(C1)

宮城県版のメリケンカルカヤ属
または宮城県版のウシクサ属
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