まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
© T. Codd

オオマツヨイグサ

オオマツヨイグサ トップ
アカバナ科 マツヨイグサ属
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Oenothera glazioviana Micheli

花はやや皿状の際に7.5cmから8cm程度とかなり巨大。平開すると10cm程度のものも普通に見られる。草丈は60cmから1.7m程度。混生するメマツヨイグサとほぼ同じ高さだが、上部の葉(苞葉)はメマツヨイグサよりずっと小さい。
写真では伝わらずメマツヨイグサのように見えるかもしれないが、かなり巨大でひらひらした花。
ちなみに周辺はメマツヨイグサ(アレチマツヨイグサタイプは少し。)とコマツヨイグサの天下で、マツヨイグサとともにまず見かけない。今は何株か生える空き地(荒れ地)が二箇所あるのみ。(→2009年には宅地になり失われ、2010年にもその場所周辺を確認したが、どうやら両方の場所で完全に絶えた模様。)
暗くなって少しした頃から結構な速度で開花する。次々に開花するため開花を見ようとすると順番を決めて気を配らないと余所見している間によい場面を見逃す。もぐら叩きのよう。

Flora of Japan、Flora of Pakistan、Flora of Chinaでは自家不和合性があるとなっているがどの程度の強さかは不明。一旦減り始めたら一気に消失するのが気になるのだが、自家不和合性のせいで株数が減った際に結実の可能性が下がっているせいなのか、もっと別に環境的な問題があるのかは不明。

通行人の顔もほとんど分からないだいぶ暗くなってからの撮影になるので…しかも暗いだけなら対処もできるものの、質が薄く繊細な上に筒部が細長く弱いため微風だけで被写体ぶれするので、実は結構大変。
元々この文書では暗いところでフラッシュで撮ったものを掲載していたが、後で補正する分をおりこんで暗く撮って補正したものを追加で掲載することにした。(とりあえず数枚だけ。)
(ガンマ補正等で明度だけ調整したのではなく色味についても適正にしてあるので、ご安心を。)

全景の様子

オオマツヨイグサ 全景 オオマツヨイグサ 全景 オオマツヨイグサ _asa 中央の画像は、朝の姿。既に終わっている。一夜の静かな宴は、そっと終わりに。

オオマツヨイグサ 全景・一叢 オオマツヨイグサ 全景 オオマツヨイグサ 全景 オオマツヨイグサ 全景
オオマツヨイグサ 全景 うちのカメラは、ここ数年のカメラのように感度を上げて撮ったりできない。超低画質になり使い物にならないので。(ISO100スタートで、200が既に使い物にならないので、切り替え自体無理。)
最近のコンパクトは、400まで常用できて800でも問題ない。緊急用なら1600でもある程度は使える。羨ましかったり。

オオマツヨイグサと街 オオマツヨイグサ 全景 街の姿とともに。
なお、これが生えていた空き地は今はオシャレな建売住宅らしき家が建ち人が住んでいる。

花序と花の様子

オオマツヨイグサ 花 オオマツヨイグサ 花 オオマツヨイグサ 花序内の花柄や子房の角度
蕾・萼筒・子房の角度変化がさりげなく面白い。若い蕾ではすべて上を向いているが段々開出していき、開花前には子房は開出した上に湾曲して外に広がる。筒と先端は真っ直ぐ子房に結合しているため、10度程度に開いている。子房は重みで垂れているわけではなく、しっかりしたまま湾曲している。
オオマツヨイグサ 花 オオマツヨイグサ 花 花は平開する。各花弁は中央部に最太部がきて、卵形や倒卵形ではなく楕円形。やや菱状楕円形になるものもあるが、最太部から基部にかけてのラインは直線的にならず湾曲し、花弁全体は太身。平開時に縁同士が少し重なる。先端はやや平らにカットされた感じになり、少し波打つ。色は薄めの黄色で、赤味はない
表面にはたたまれていた際のしわが残る。大きすぎてぴんと張れるほど展開しきれないのだろうか。
それにしても、巨大なので見かけるたびにちょっと驚く。

蕾と花後の様子

オオマツヨイグサ 蕾 オオマツヨイグサ 蕾 オオマツヨイグサ メマツヨイグサとの比較 蕾は脈を残して薄い赤褐色に染まり、脈は薄黄緑。開花前の全体のシルエットはメマツヨイグサ類と異なり太い部分は等幅ではなくゆっくり細くなっている。全体に細身で、かなり長い。5cm程度ある。長い軟毛がかなりまばらに生え、それとは別に短腺毛が密生
基部にある濃い緑の子房部から上の長細い等幅の円柱部分は萼筒で、かなり長いが蕾時期に被っている槍状の萼片部分より少し短い

右の写真は比較用のもので、左がオオマツヨイグサ・右がメマツヨイグサ。混生していて丁度良いので等距離撮影をしてみた。大きさ・形状・色とも異なることが分かる。
オオマツヨイグサ 花後 オオマツヨイグサ 花後 花後萎れてもマツヨイグサように赤くはならないで少し橙系に色味が変わる程度で、その後白っぽくなり枯れ落ちる。メマツヨイグサに近い色変化。宿存した萼は萎れた頃は濃い赤褐色か紅色。萼筒も段々赤くなる。

オオマツヨイグサ 花の結合部 オオマツヨイグサ 結合部 落ちた花の萼筒基部と花の取れた若い子房先端の結合部を写してみた。結構複雑な形状をしている。

葉の様子・拡大・縁の様子

オオマツヨイグサ 葉 オオマツヨイグサ 葉 オオマツヨイグサ 枯れてきた葉 濃緑で、葉脈は赤く染まらない。少しぼてっとした辺で披針形から倒披針形、もしくは狭長楕円で、細身。先は尖る。縁は弱いかくっと角ができる程度の鋸歯があるがほとんど目立たない。不整にがたがたしているといった感じ。
葉柄はなく、基部はほとんどがくさび形、たまに弱い円形。

オオマツヨイグサ 葉表 オオマツヨイグサ 葉表縁 オオマツヨイグサ 葉裏 オオマツヨイグサ 葉裏縁
順に、葉表の拡大(面と縁)・葉裏の拡大(面と縁)。
両面とも毛が多いが、表は微毛。裏は特に脈上と葉縁にやや長い毛が短毛に混じって散生し目立つ。葉の縁の毛は表からも見えている。
メマツヨイグサでは、葉裏縁の毛は裏の面部分と同レベルの毛で目立たず、表からはわからない。

茎の様子

オオマツヨイグサ 茎 オオマツヨイグサ 茎と若い果実 オオマツヨイグサ 茎 オオマツヨイグサ 茎
オオマツヨイグサ 枝と節部 枝先の若い部分は全体的に濃い赤紫になっている。メマツヨイグサのように薄い白緑ではない。
茎には湾曲斜上する短軟毛が密生し、その間にまばらに、黒っぽい赤紫(ルビー色)の膨れた基部を持つ長軟毛が散生この膨らみは硬く、茎を触るとざらざらする。この粒々は日当たりの悪い側で染まりが弱い例が中には見られたが基本的によく染まる。子房も濃い赤紫の突起が多く目立つ
赤系の突起は実はメマツヨイグサにもあるのだが、メマツヨイグサでは下部から中部くらいまでで先端にはなくかつ大株等に限定され気味で、色ももう少し淡めで、子房にはない。

果実の様子

オオマツヨイグサ 若い果実 オオマツヨイグサ 果実 子房にも茎と同様、基部が濃赤紫で膨れた、開出気味に出て湾曲斜上する軟毛が散生する。それとは別に開出する短い腺毛が密生するがあまり目立たない。長さ2cmから2.5cm程度で、花期に外方向に湾曲していたものが太って長くなり逆に内(上)にやや湾曲し、ほぼ上を向いている。

開花の様子

オオマツヨイグサ _kaikamade (上段と下段は別の花にて。撮りづらい体勢だったので耐え切れず外した間に開花してしまったので。)

オオマツヨイグサ _kaika あれよあれよといううちに一気に開花するのでさすがに少し驚かされる。

萼が割けて先端に被らなくなった時点で既にメシベの柱頭は花弁の先端からむき出しになっている。
花弁は、隣の花弁に乗ってくるくる巻いているものが段々外側から開いていき十字になり、花弁の半分は中央部で4枚とも硬く巻いている。中央奥にあるオシベはしばらく堅く閉じた部分に隠れている。柱頭とオシベが隔離されているようだ。その後、じりじりと動いて突然耐え切れなくなってばふっとばかりに一瞬で急に開きカップになる。その後はゆっくり見所もなく皿状になり、さらにしばらくすると平開する。

動画は、http://pepd.web.fc2.com/p1270046.wmvをアドレスバーに貼ってエンターを押して表示。(外部呼出しできないサーバなので。))

オオマツヨイグサ 開花の様子 オオマツヨイグサ 開花の様子 オオマツヨイグサ 開花の様子 オオマツヨイグサ 開花の様子 オオマツヨイグサ 開花の様子
オオマツヨイグサ 開花の様子 オオマツヨイグサ 開花の様子 開花の様子2009追加分:5分以内に開花するがそのうちまともな動きのあるのは2分程度か。

しきりに訪虫がある

オオマツヨイグサ 花と虫 オオマツヨイグサ 花と虫 ほんの何分か居ただけで何度もスズメガ類が訪問する。次々とそれぞれの花にたかり、花粉まみれになっている。ホバリングしてはっきりそれと分かるもの以外に、もっと小さくて花に留まって吸う似たような形態の蛾も来る。種類は不明。
動画は、http://pepd.web.fc2.com/p1270049.wmvをアドレスバーに貼ってエンターを押して表示。(外部呼出しできないサーバなので。))
※閲覧時は二段スロー再生がわかりやすいかも。

オシベとメシベの様子(萼筒の中の様子)

オオマツヨイグサ 花を開いたもの(内側) オオマツヨイグサ 花を開いたもの(外側) オオマツヨイグサ 花を開いたもの(オシベの生え方)
オオマツヨイグサ 花を開いたもの(メシベの生え方) 開花の翌日に雨が降り落ちた花を開きにしてみた。雨の中、夜中に思い立って…。(※せっかく咲いているのをもぎったものではないので、予め書いておく。)
傷んではいるが、問題ない。
遠目には花柄に見える棒状の萼筒の中では下までメシベの花柱が伸びている。また、8本あるオシベは花弁基部のすぐ上で基部がぺたんと平たくなって生えている。基部付近は強くくねくねと曲がっている。こうなっていると虫が触れた際や風が吹いた際に多彩な揺れ方をしそう。(というわけで、オシベは筒の中には伸びていない。)
もちろんその場で開きにしたもので、芳香がかなりあり中のべたつきもあったので蜜等が残っていると思われるので、元の場所に置いておいた。(何かしらの生きものの餌にはなるだろう。)


花確認:
2008(F7)
2009(F7)

宮城県版のマツヨイグサ属
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