まつどとか
千葉北西部、
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      周辺ぷち植物誌。
© T. Codd

サナエタデ

サナエタデ トップ
タデ科 イヌタデ属
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Persicaria lapathifolia (L.) Delarbre var. incana (Roth) H.Hara

花は1.8mmから2.2mm程度、草丈は30cmから80cm程度。
サナエタデはオオイヌタデ(Persicaria lapathifolia (L.) Delarbre)の中の変種という位置づけの模様。
この個体は典型的なサナエタデと思われる。小さな群落になっている。(1、2株だけ、オオイヌタデと見られるものも混じっているが他はみな本変種と思われる。)

全体はやや小型で茎の分枝が少なめで開出角も狭く、よりイヌタデ的にスマート。直立。
花序は咲き始めから果実が多くついている時期までかなりの割合で立っている。
中に穂の先端が緩やかに倒れる程度のものはあるが、どれも花序軸は真っ直ぐ始まっている。
葉は細身で小さく、株の大きな葉から上部の小さな葉、最上部でまだ伸びていない柔らかい葉まで、葉脈のバランスや本数が整っている。

【●PEPD】エリア周辺では特徴が株内で入り混じる群落が多い。単に本変種が基本種の広い連続変異の幅内にあるのかもしれないし、もしくはこれらが交配しているものがこちらの周辺に拡がっているという可能性もある。
各特徴がみなサナエタデと一致する群落は周辺ではわりとまれ。
幸いこの群落では、混生していてもオオイヌタデと比べると各所異なるし、それぞれの個体は性質がきれいに安定した感じ。はっきりしていてありがたい。
なお、数株のオオイヌタデのほか、イヌタデも多く混生。

全景の様子

サナエタデ 全景 サナエタデ 全景 サナエタデ 全景

花と果実期になった花序の様子

サナエタデ 花 サナエタデ 果実期の花序 花はオオイヌタデと変わらない。萼片(花弁のように見えるもの)の3本の目立つ脈の先端は二股に分かれてカールして戻り、先端縁に達しない。面白い。
花序は若い時期はもちろんかなりの割合で立っているのだが、果実期に入りひとつひとつがずっしり重く硬くなった状態でも立っているものが結構見られる
花序の長さは伸び切った果実期で3.5cmから4cm程度と、混生して同じ丈のオオイヌタデと比べだいぶ短い

葉の様子

サナエタデ 葉 サナエタデ 葉 サナエタデ 葉 葉は小型。全体に細身で等幅に近い部分が大抵なくそのまま細くなる。重心がかなり基部寄り。基部は一旦弱い円形になりその後直線的なくさび形として葉柄に翼状に流れ段々細くなってなくなる。
縁はややよれる全縁。
表面は前方に伏した微毛が散生しさするとやや引っかかる。少し粉っぽく見える。

サナエタデ 葉裏 サナエタデ 葉 縁は前方に屈曲した白い短毛が密裏面は主脈上に前方にやや倒れた棘のような直毛が密に生え、さするとよく引っかかる。
面には腺点が密。
脈は片側15から20本程度、脈はオオイヌタデよりやや前方に斜上するが脈が湾曲しているため角度自体を計ってしまうと45度程度。脈の基部と先端とを直線で結び、主脈から脈の先端へ垂線を出してできる三角形は、オオイヌタデでは二等辺三角形に近く、サナエタデでは先端と垂線でできる角の方が結構広く垂線が短い
なお、この典型群落では上部の若い柔らかい葉でも脈の数は大きな葉と同程度で角度も同程度、各個体間でも性質が安定している。

茎の様子

サナエタデ 茎 節はあまり膨れない。茎自体が細いのでそのせいもあると思われる。
脈の浮いたしっかりした基部と赤褐色の脈が目立つ半透明膜質の先端部に分かれる托葉鞘。茎には粉のような微毛が散生するが上部以外では目立たず、むしろややつやつやしている。

別の場所のもの

サナエタデ 全景 サナエタデ 果実 よく草刈される場所で除草剤も頻繁に大量に使う場所。いつも状態を見る限り、除草剤はありえないような濃度で使っている可能性がある。住宅地内なのだが。除草剤はやめて欲しいものだと思う。
11月になり一部の植物は復活していた。ここにある他の植物も同様なのだがかなり矮小。株の形は妙でお椀状だが、色が色なので分かりづらいと思うが、どの花序も既に花が完全に終わり全て果実期(既に黒熟した痩果が透けている)だが、湾曲して垂れずにはっきり直立している。
葉の側脈も少なく、強く斜め前に向かっている。問題なくサナエタデだろう。


花確認:
2008(F8)(F9)(F10)(F11)
実確認:
2008(C9)(C10)(C11)

宮城県版のイヌタデ属
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