まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
© T. Codd

ノミノハゴロモグサ

ノミノハゴロモグサ トップ
バラ科 ノミノハゴロモグサ属またはイワムシロ属
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Aphanes arvensis L.

イワムシロとも。
花は径0.6mmから0.8mm程度ときわめて小さく、花弁を欠き目立たない。茎は、斜めに地上に出てから少しくねくねとなりながら湾曲斜上気味に立ち、草丈は3cmから7cm程度。地表付近で多少枝分かれする。
葉と合着した托葉が特徴的

見るからに帰化植物。某河川高水敷の、年中靴底程度に刈り揃えられた明るい草地の脇にかたまって繁茂していた。葉と合着している大きめの托葉を考えるとまぁそうかなとは思えるが、なかなかバラ科とは思えないだろう。
なお、千植誌の段階では県内の記録はひとつだったようだがこの場所には結構ある。
全国的にも、帰化植物の多い大型河川敷下流域やそういった場所から土を運ぶ新しい住宅地やグラウンドを中心に、普通に拡がっている可能性は高いと思う。

全景の様子

ノミノハゴロモグサ 全景 ノミノハゴロモグサ 全景 ノミノハゴロモグサ 全景 ノミノハゴロモグサ 全景
見た限りのものでは、一本だけになっているか、基部付近でだけ分枝している。
葉は段々になって詰まり気味で、合着した托葉がそれぞれじょうご状に縁を持ち上げて茎を包んでいて、頂点から1/3程度の位置の葉が最も大きい模様。最上部に葉序・花序がかたまっている個体もあり、その場合撮影が少ししやすい。

葉の図と花序・花の様子

ノミノハゴロモグサ 葉 「葉」の形状はかなり変わっている。灰緑。
互生する単葉で、全体は少しずつ深さの異なる深い裂け目がありぎざぎざとして目立つ。まず大きく2セクションに前後に分かれていて、大きなくさび形の柄状部分を持つようになっている部分と、小さくて茎を巻くような円形の部分とで構成される。この大きい部分が葉で、後ろ側の円形気味の部分は、葉と合着した托葉。托葉の側は印象としては一応更に3セクションに分かれ、それぞれは倒卵形シルエットで3深裂する。
なお、最上部では葉は長楕円状倒披針形の4片になっていてそれ以上の切れ込みがない。
葉裏には完全に前方に伏した長軟毛がわりとはっきり密生する。表面にもあるがあまり目立たない。縁では斜上毛となってつんつんして見える。
托葉部分が全て縁を上へ持ち上げてじょうご状に茎を包んでいて、葉と対生する位置(葉の逆側)に見かけ上散形で1mm程度の花柄がある5花程度の花序を持つ。(この属は密な集散花序とされるのでまぁそうなのだろうが、花数が少ないので単純な散形花序にしか見えない。)

ノミノハゴロモグサ 花序 ノミノハゴロモグサ 花 ノミノハゴロモグサ 花
ノミノハゴロモグサ 花 ノミノハゴロモグサ 花 ノミノハゴロモグサ 花(印は副萼片)
葉腋毎にちょこちょこ小さく目立たない花序があり下から咲いている模様。既に花が終わった、萼片が閉じたものでやっと長さ1.2mm程度。中は扁平な痩果。(一枚目で茶色くなった柱頭のついた花の右上あたりの花の奥に若い扁平痩果が覗いている。)
これだけ小さいと、取り巻いた托葉に包まれてこの花序があるかどうかを見つけるのすら難しい。
萼筒が色の薄い黄緑で、その先端で小さな広卵形の4萼片(たまに5萼片)に分かれて開花時斜上している。花弁はない。萼片の色は灰緑系なので子房のある萼筒部より青味がある印象。葉とほぼ同じ色味。
花の中央部は平坦な白緑の部分があり、最中央はぽっかり円形の穴が開いて穴の縁から少しだけメシベの先端が出ている。下段左の写真で、右下の花につやつやした半透明の丸っこいのがメシベの柱頭でこれは最初レモンイエロー。その隣にあるかさかさしたものがオシベの葯このエリアのものではオシベは1本だが、一応1から3本となっている模様。オシベは穴の上の縁より外側から緑の花糸が中央側へ出て先に葯がついている。
メシベは中央から出ているのではなく、中央にある偏平な子房の側部縁から曲がって伸びてきている、かなり変則的なメシベ形状。下段中央の写真で丸い柱頭の奥に曲がって続く花柱が見える。
萼片縁には長めの軟毛がわずかながら散生。
下段右の写真に矢印で示した非常に小さな片は副萼片で、極端に小さく、また、欠落しているものも見られる
ノミノハゴロモグサ 花 ノミノハゴロモグサ 花 葯が既にないものだが一応拡大写真を追加。(現地で葯がついているものを長々と探すのは実質無理。某、青々とした占有施設。国の法律上河川敷は公共の物なんだし税金もちゃんと払ってる以上、邪魔しているのは本来向こうなのだが…。「占有を認める法律自体」を丸ごと撤廃して欲しいくらい。)

果実の様子

ノミノハゴロモグサ 果実期 ノミノハゴロモグサ 痩果 ノミノハゴロモグサ 痩果 果実期の萼(まだ褐変していないが)と、中の痩果の様子。(ただし褐色に熟した方は力加減を誤ったため果皮が剥げて種子が見えている。)
扁平な水滴型で左右の辺の膨らみ具合は異なりいびつで、一片が極端に丸みを帯びているため逆側に基部や柱頭のつく部分が寄っている。周囲にはやや縁取りがあるのが分かる。こうして見れば大きく写っているが、これで長さ1mm程度。


花確認:
2009(F6)(F7)
実確認:
2009(C6)(C7)

宮城県版のノミノハゴロモグサ属
または 宮城県版のイワムシロ属
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