まつどとか
千葉北西部、
        くさのめも
      周辺ぷち植物誌。
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オオメマツヨイグサ ※

オオメマツヨイグサ トップ
アカバナ科 マツヨイグサ属
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Oenothera x fallax Renner

花は径3.5cmから4.5cm程度、草丈は1.5m程度ある。高い草丈とストライプの萼色、小さい花。
各所の色合いと花弁の形状やしわ具合がオオマツヨイグサ寄りで、 各所の大きさ・シルエットは荒れ地で大型化したメマツヨイグサ といった感じなので、 印象としてはオオマツヨイグサをどうかさせたという感じが強い。

典型的な「オオメマツヨイグサ」と思われる。

なお、ドキュメント内では、名前が似ていて分かりづらい以下の三者を色付きで表し、
オオメマツヨイグサは黄土色表記で「オオメマツヨイグサ」とし、 オオマツヨイグサは紅色表記で「オオマツヨイグサ」、メマツヨイグサは水色表記で「メマツヨイグサ」とする。

オオメマツヨイグサについて

オオメマツヨイグサ」(Oenothera x fallax)は、オオマツヨイグサメマツヨイグサの雑種とされる。
Rostanski K. 1982 The species of Oenothera L. in Britain. Watsonia, 14. (1): 1-34 (1982)が原記載かなと思われるが、ワトソニアの14号はネットで探しても67ページからしか得られなかったので内容不明。(この著者であるK. Rostanski氏自身が1978年に同定したラベルのついている標本の写真はネットで二点見ることができた。)

「Flora of the British Isles」(詳細な解説と検索表あり。)やケンブリッジ大学出版の「NEW FLORA OF THE BRITISH ISLES」第二版(1997年。ISBN 0 521 58933 5。説明はほとんどないものの、検索表以外に挿絵がある。)を参照すると、O. x fallaxには茎の緑の部分や子房にはオオマツヨイグサと同じような基部が赤く膨れている毛があるとされる。(ただし、挿絵を見る限りは既に膨らんだ子房には多量には見られなさそう。)
メシベが短く葯の間に柱頭が静かに収まっている様も顕著な特徴

全景の様子

オオメマツヨイグサ 全景 丈が高いため少し前の台風で倒壊したようで、随分あららな状態ではあるが、まぁ上部は再度頑張って持ち上がってくれていたのでまともに撮れた。(そもそも1.5mではそのまま立っていたら撮れなかったので、むしろありがたいといえばありがたい…。)

蕾と花の様子

オオメマツヨイグサ 蕾 オオメマツヨイグサ 蕾 萼の色は細かい塗り分けも含めオオマツヨイグサと同一(O. x fallaxの特徴のひとつ)で、カラフルで目立つ。形状はメマツヨイグサのものと同様。
開出する白い短毛が極端にまばらに生え(数えられる程度だけ)、メマツヨイグサのように軟毛に覆われていない。
萼筒は3.5cm程度あり、萼裂片部分は2.5cm程度。色はオオマツヨイグサのような緑ではなくメマツヨイグサと同様の薄い白黄色で明るい。

オオメマツヨイグサ 花 オオメマツヨイグサ 花 花弁は3cm程度と小さく形状はオオマツヨイグサのものと似て菱状広楕円形、ただし先端はメマツヨイグサのように窪み、細かいぎざぎざな平らにはなっていない。折り畳み時のしわのつき加減と入り方ともにオオマツヨイグサと似ている。黄色の色合いや厚さ加減はオオマツヨイグサ似。
花後の花弁は少し彩度の低い山吹色程度で、強く赤くはならない。これはオオマツヨイグサメマツヨイグサと同様。
メシベ柱頭は太身の4本メマツヨイグサと同様の形状。緑から段々黄色になる。また、花柱は柱頭先端だけがオシベ先端より少し出る程度の長さ、つまりオシベと同じ程度の長さでずんぐりしていて、オシベ達の間にいる。その点でもメマツヨイグサに近い(これはオオメマツヨイグサの特徴のひとつとされる)。オオマツヨイグサのように細身ではなくまた長く伸びてもいない。
子房は花時から花後にかけてメマツヨイグサと同様で45度程度になるくらいでシルエットはほとんど真っ直ぐで、オオマツヨイグサのように一旦外にくねっと強く湾曲して極端に水平にはなっていない模様。
なお、この子房部分の毛については下の方のセクションで記載する。

葉と茎の様子

オオメマツヨイグサ 葉 オオメマツヨイグサ 茎 葉は結構大きくなる模様。下部で12cm程度ある。縁は欠刻状の不整ながたつきが多少目立ち、メマツヨイグサの葉に似ている。基部が少し丸みを帯びるがまちまち。花序内の苞葉部分は基部が結構広く狭三角形程度。細かい軟毛があるがあまり分からない。
茎は、経過欄に訂正のあるとおり、微細な腺毛がわずかに生えそれと別に基部が赤黒い膨れになった白い長軟毛が結構生えているのだが、この写真のように太い幹と化した若くない部分はすべすべ。中部くらいまで木質化して太い。中部を中心に随分開出気味の枝がやたら出ている点は荒れ地に生えて巨大化しているメマツヨイグサと丁度同じ感じ。
毛については下の方のセクションでまとめて取り上げる。

果実と種子の様子

オオメマツヨイグサ 若い果実 オオメマツヨイグサ 裂開した蒴果 オオメマツヨイグサ 果実と種子
オオメマツヨイグサ 種子 果実は2.5cmから3cm程度の蒴果で少し下膨れでやや上方湾曲。表面は触るとすべすべしている。
なお、縦のキルティングのように強めな筋くぼみができている。
種子は褐色でいびつで角張った盤で、ひとつひとつ見ているとどれも形状が異なる。長い部分で1.5mm程度になる。厚み0.2mm弱。果実も種子も多数あるわけだが、このうちどの程度のものが実際に発芽能力を持っているかは不明。

固定した特徴とされる赤い膨れた基部を持つ毛について

オオメマツヨイグサ 軸部分の毛と若い子房の毛 オオメマツヨイグサ 茎の毛 オオメマツヨイグサの特徴のひとつとされる、オオマツヨイグサと同様の毛。上に曲がった白い長軟毛で、基部は赤黒い膨れになっている。(それ以外に、微細な開出腺毛もわずかながら散生。)
最初はこれを見落としたせいで、余計な悶々を味わった。…。
若い子房と茎の若い部分に見られ、赤黒い膨れは段々退色(茶色くなるということではなく、緑の部分にまず同化している)し茎と同化して分からなくなっているのが右の写真を見ていると分かると思う。

写真では分かりにくいが、メマツヨイグサのピンクの染まりのものとは全く異なり、オオマツヨイグサのものと同様。


花確認:
2009(F10)
実確認:
2009(C10)

宮城県版のマツヨイグサ属
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